バラの品種紹介_パパ・メイアン
パパ・メイアン
- Papa Meilland
- 作出年:1963年
- 作出国:フランス
- 作出者:Alain Meilland(アラン・メイアン)
- ハイブリッド・ティー
- 四季咲き
- 強香(ダマスク・モダン)
- 1988年 世界バラ会連合 殿堂入り
いわゆる黒バラの代表的品種。「クライスラー・インペリアル」と「シャルル・マルラン」の交配で作られた。
メイアン社の現在の社長であるアラン・メイアンが、偉大な祖父、アントワーヌ・メイアンに捧げたバラ。アントワーヌ・メイアンは「パパ・メイアン」の愛称で呼ばれ、19世紀半ばから続くバラ育種家一族の中で、メイアン社の商号を立ち上げた人物。フランスのメイアン社は、世界的に有名なバラ育種会社。
アラン・メイアンの父親であるフランシス・メイアンは、世界バラ会連合殿堂入りバラの第1号で、歴史的な名花「ピース」の作出者。
同じ交配で作出された品種として、「ミスター・リンカーン」と「オクラホマ」がある。「パパ・メイアン」「ミスター・リンカーン」「オクラホマ」の3品種は、黒バラ3兄弟として有名。
重厚感のあるビロード調の深い赤が印象的な大輪のバラで、濃厚な香りを漂わせる。黒バラの中で最高というだけではなく、数多くあるバラの中でも最高の一つではないかと思わせる。他の強香と言われている品種と比べても、もう一段階上の香りの強さがある。それは、大輪であるがゆえなのか、とにかくこの濃厚な香りを嗅ぐと一瞬で魅了されてしまう。
ハイブリッド・ティーの中でも古い品種なので、枝数が少なく、花も傷みやすい。雨に降られると傷んでしまうので、なかなか最高の状態の花には出会えない。樹高も高くなるので、花を見上げて観賞することになりがち。少し低めの土地に植えるなど、植栽場所には工夫が必要かも。この写真はなかなか最高の状態で撮れた。